ワキガといっても色々な程度があり、軽い場合には脇の雑菌を無くすことや、制汗剤を使用するだけで治る場合もあります。
しかし、症状が中度から重度となると治療をした方が良い場合もあります。
程度によって色々とあるワキガの治療法について調べてみました。
目次
どんな治療法があるの?
ワキガを治療するのなら最初に行きたいのが皮膚科です。
皮膚科での治療は、軽い場合なら脇を殺菌する石鹸や、塗布する制汗剤から始まります。
ワキガのレベルを判定できるのもメリットです。
皮膚科でのワキガ治療
制汗剤は塩化アルミニウムを配合されたものが多く、手や足は20~50%の濃度、脇の場合は10~35%と皮膚の弱さや症状に応じた濃さを選んで医師が処方しますので、肌が敏感な場合も対応できます。
効果が無い場合は密封療法(ODT療法)も行われます。
ここまでの治療が効かない場合は、ボトックス注射を行う事が多いです。
ボツリヌス菌を患部に数か所注射することで汗腺に働きかけて汗を出にくくさせます。
ただし効果は限定的で個人差があり、3ヶ月から半年が多い様です。
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精神科・心療内科でのワキガ治療
飲み薬では抗コリン剤が処方されたり、漢方薬が処方されます。
抗コリン剤では汗腺に働きかけて汗を出させる成分のアセチルコリンを止めるので汗が出なくなります。
しかし、服用する事でその影響は全身で現れるので長期の服用はできませんし、医師の監督下で服用するべきです。
漢方薬は体質改善に役立つ方法で、すぐに効果が現れない場合も多いです。
発汗を調整する効能があるものや、体内の水分の代謝を良くして排出をさせる成分の薬剤などが挙がります。
整形外科でのワキガ治療
手術は傷痕が残るものもあり、脇にメスをいれて器具を用いてアポクリン腺を掻き出してしまう方法や、器具を切れ目から入れて吸い出してしまう方法、目視してアポクリン腺をひとつひとつ取る方法があります。
器具を入れる方法は一種類ではなく多種類ありますが、どれも医師の力量に左右されることが多く、術後4日間の圧迫固定が必要になり、2週間後に抜糸します。
傷痕やひきつり等が目立つケースも多く、中には皮膚が死んでしまう壊死などもあるので注意が必要です。
美容外科でのワキガ治療
次に紹介するのは美容外科での治療方法です。
機器を使用するミラドライはワキガの原因を作るエクリン腺とアポクリン腺の両方を熱で破壊する方法です。
マイクロ波を使用して冷却しながら施術します。
次にビューホットという機器での治療方法は、ミラドライの改善系の機器です。
さらに患部に的確にマイクロ波の照射が可能で冷却システムも改善されたものです。
保険はきくの?
ワキガの手術や治療に保険は効かないと思っている人が多いでしょうが、効くものがあります。
皮膚科では手術を一切行うことなく薬の服用で治療しますので、ほとんどが保険適用されます。
(ボツリヌス注射に関しては保険適用外です。ただ例外が重度の原発性腋窩多汗症の場合です)
美容外科や形成外科で行う「剪除法」は保険が適用できますので、およそ治療費の総額は4~5万円になります。
ワキガの手術方法
剪除法、皮膚切除術、皮弁法、小切開法等があります。
剪除法(皮弁法)は脇に切り込みを入れ、目視しながら汗腺をひとつずつ取り除く方法です。
皮膚切除術はアポクリン腺のみでなく、腋下の毛が生えている箇所全部を切除します。
小切開法には稲葉式や他にも方法があり、小さな切開されたところから機器を挿入して汗腺を破壊します。
クワドラカットと言われる方法は切開部分が更に縮小され、1センチの切り口から機器を挿入して汗腺を破壊するものです。
この場合は傷口を残すことなく、入院の必要もありません。
ボトックス治療
ボトックスとはボツリヌス菌を患部に注射して、菌の力で神経を麻痺させて発汗を抑える方法です。
費用は一回数万円で済み、効果は半年から1年程です。
吸引法(超音波)
ベイザーシェービングと呼ばれ、超音波で汗腺を破壊し吸引する方法です。
脇の下1センチほどにメスを入れ、そこからベイザー管を挿入して、ベイザー波という超音波の一種を起こして汗腺を破壊する手術です。